The 10th Anniversary Special Contents

さらなる充実を!

松本はるこ/
逗子サロンコンサート代表

2015.06.19 UP

2005年の逗子文化プラザホール開館に先立つこと約20年、1986年に発足した音楽団体「逗子サロンコンサート」。著名音楽家を招聘して行う演奏会や、初心者から音楽通までが楽しめる音楽講座等、定期的にプロデュースする公演はこの6月で第57回目を数え、逗子市民の手による名物企画として広く親しまれています。人生をかけて、とりわけクラシック音楽を愛し、その素晴らしさを多くの市民と共有したいという思いを胸に発足当初から団体代表を務めているのが、松本はるこ氏。ホール建設構想の段階から開館実現のために尽力され、オープン後も今日まで10年間の歩みを温かく見守っていただいている同氏にお話を伺いました。

ホール開館10周年を迎えます。

松本氏:すごいですね。おめでとうございます。ずっと逗子市にもホールが欲しいと、待ち望んでいました。先に葉山、鎌倉、横須賀にあって逗子にはなかったからです。それができてもう10年になるのですね。

開館当時のお話を伺います。

松本氏:1990年から2006年まで4期にわたって逗子市議会議員を務めましたが、任期中に「逗子市文化・教育ゾーン施設基本構想」がまとまり、その一方で私も逗子市の音楽家や音楽活動を行っている方々有志で「逗子の文化ホールを考える会」を立ち上げました。というのも、先の基本構想の中で、ホールの在り方が「市民の文化創出と芸術鑑賞のための施設として位置づけ、市民からの要望の多い音楽での利用をイメージした多目的ホールとする」と定められたからです。あくまで様々な用途に対応する施設という前提でしたが、音楽に重点が置かれており、私たちは世界第一級のコンサート用ピアノ、中規模でもバルコニー席を備えた1,000席程のホールを目指しました。途中、予算の縮小もありましたが、限られた条件の中で何とか工夫して、良い、使いやすいホールを作ろうと努めました。結果、バルコニー席はなく客席数も減りましたが、それでも納得がいく音響の素晴らしい、かつ演劇や講演会、映画上映等にも対応できる素晴らしいホールができました。立地もいいですね。

ホールの一番のお気に入りは。

松本氏:私にとってはやはりなぎさホールの優れた音響です。古楽のような、繊細な響きも明瞭に伝わってきます。私は聴く側になって客席に座る場合は、一番後ろの方に座ります。前の方よりも後ろが響きとしてはやはり抜群に良く聴こえてきます。(全部で20列ある中)18~20列でも、音は良いし、かつ舞台全体が良く見えて私はお気に入りです。満席でなければ、後ろの席が空いていることが多いですが、私はその時、良かった、まだ後ろが空いている!と喜んでしまいますね(笑)。実際舞台に立たれた音楽家の皆さんからも、響きについては称賛の声が多く寄せられています。

逗子には40年近くお住まいです。

松本氏:私は福岡の久留米市出身で、結婚と主人の仕事の都合で故郷を離れ、川崎や、町田の方にも住みました。1976年になると、親戚筋で逗子の土地を譲りたいという話があって、それで逗子を訪れ、瞬間的にすぐにこの街が気に入りました。小さな街でしたが、海があって、主人とも「ここに来たいね」と気持ちが一致して。逗子に移って10年間は子育て中心の生活でしたが、それでもホームコンサートを毎年七夕の日に行っていました。入場料のようなお金はいただかず、カンパを募ってユニセフに寄付していました。お菓子やサラダ等を持ち寄ったりして、楽しい時間でした。

「逗子サロンコンサート」をはじめ、様々な企画を定期的に催されています。

松本氏:2006年の第24回「逗子サロンコンサート」が逗子文化プラザホールでの第1回目ですね。葉山にいらっしゃったピアニストのダヴィッド・カンピニョンさんと、逗子在住のヴァイオリニスト、前澤均さんを中心とした湘南アルス室内オーケストラの共演でした。またその時、ホール舞台裏の掲示板や電子時計を寄贈いたしました。その翌年2007年にはヴァイオリニストの千住真理子さんに来ていただきました。実は予定していた期日のホール利用抽選に落ちてしまって…。ですが、当選者が都合で辞退されたことで実現に漕ぎつけて、満場のお客様とともに開催することができました。チケットが無くてお断りした方が200名様程もいらっしゃって、すぐに追加公演を行い、これも満席になりました。ピアニストの中村紘子さんをお招きしたことも私のとても大切な思い出のひとつです。私自身、ボランティアで、音楽公演をして、人を呼んで、聴いていただいて、満足していただいて、その中で私も愉快で、人と出会って、喜んでいただけたことを実感できる。なんて最高なんだろうと思います!

10年経って、今、どのようにお感じでしょうか。

松本氏:この10年で街もお店が増えたり、目に見えて活性化してきて、成長してきているのを感じます。ホールについては、色々な人がここで催し物をして、コンサートも多種多様に展開した10年間だったと思います。オープン以来確実に前進しているし、豊かになってきていると思っていますし、さらなる充実を望んでいます! 私もずっと音楽活動を続けてきていますが、来場者の中心となるのはやはり愛好家で、年配の方が多いです。若い人にいかにしてこの街に住んでもらって、そしてホールに来てもらえたら…ということを考えています。

(聞き手:逗子文化プラザホール)

2015年6月14日(日)逗子文化プラザホールで開催された第57回「逗子サロンコンサート/金子三勇士ピアノ・リサイタル」終演後の松本氏と金子氏。松本氏は「逗子サロンコンサート」にて継続して金子氏を迎えており、同氏の瑞々しい感性ときわめて完成度の高い音楽を逗子で紹介し続けている。

「金子三勇士さんは英才教育を受けた天才ピアニストとしてデビューしたにもかかわらず、謙虚な好青年です。今年逗子で三度目のピアノ・リサイタルを開催し、躍動感溢れる演奏で、満席のホールを感動の渦に巻き込みました。誠実なお人柄と今なお研鑽し続ける努力家です。今後益々の飛躍が期待されています。」(松本氏談)

松本はるこ

松本はるこ

  • ♪逗子サロンコンサート代表
  • ♪逗子文化プラザホール利用者連絡協議会代表
  • ♪逗子市の古文書・公文書等の保存と公開を進める会会長
  • ♪社団法人日本演奏連盟会員
  • ♪元・逗子市議会議員

「逗子サロンコンサート」ホームページ
http://www7a.biglobe.ne.jp/~zushisalon/

次回の「逗子サロンコンサート」は第58回「和と洋で奏でる“四季”コンサート」。
9月6日(日)14:00 逗子文化プラザさざなみホール

記念インタビュー/トピックス