★イベントレポート「なぎさブラスゾリステンコンサート第13回」2017年7月3日(月)開催(2017年08月11日)

①レポート_青栁様 ②レポート_佐々木一弘様 ③レポート_長坂様 ④レポート_福岡様 レポート_増岡様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。

 

日本の金管(トランペット・ホルン・トロンボーン・バストロンボーン・チューバ)・打楽器のトッププレイヤー11名が逗子に集い、スタンダードナンバーから邦楽調の楽曲、クラシックまで様々なジャンルの音楽世界へと観客を連れて行ってくれた。第1部のオープニングは金管アンサンブルのスタンダード、C・ヘイゼルの猫組曲から『三匹の猫』。まずは、金管の調べにリズムをとる打楽器が心地良い「ミスター・ジャムス」。2曲目の「ブラック・サム」はどこか哀愁が漂い、「バーリッジ」は力強くアップテンポの演奏で聴くものを引きつけた。圧巻は本公演が初演となる和田薫作曲の新作、金管アンサンブルと打楽器のための『三猿奇譚』。和田氏本人が登場し、本作が完成するまでの経緯を語ったあと、氏の指揮で「ミザル」からスタート。荘厳で力強いメロディーと演奏は、氏がイメージしたという徳川家康の生涯にピタリとはまっている。続く「キカザル」は、ストーリーが次々と浮かんでくるように展開し、使用される楽器が巧みに使い分けられている構成が素晴らしい。「イワザル」は、ラストにふさわしい迫力で観客を魅了。邦楽調の旋律を金管楽器で見事に表現した傑作だった。第2部は主にバレエ組曲。チャイコフスキーのバレエ『白鳥の湖』の「ワルツ」の明るさ、「四羽の白鳥たちの踊り」の軽やかさは金管アンサンブルに良く合い、「ナポリの踊り」の伸びやかなトランペットは、曲のもつ陽気さを輝かせていた。「終曲」の煌めくような美しさとドラマチックな表現は実に感動的。ストラヴィンスキーのバレエ『火の鳥』は、ストーリーがはっきりとイメージできる演奏だった。スピード感と迫力あふれる「魔王カスチェイの凶悪な踊り」は、金管アンサンブルの演奏に打楽器が効果を発揮し、「子守歌」はゆったりとして暗く、どこか不安を感じさせる。「終曲」は、一気に美しいメロディーに変わり、華やかな演奏でラストを飾った。金管アンサンブルと打楽器による演奏は、フルオーケストラとは趣が異なる。金管の輝く響きが美しいメロディーを引き立たせていた。アンコールの最後は、ジョー・ザヴィヌルの『Bird land』。金管の音色がキラキラと会場内を舞っているような最高のエンディング。制服姿の学生さんたちを始め、幅広い年齢層の観客皆にとって、夢を見ているような夏の一夜だったに違いない。

ボランティアライター 青栁 有美

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会場に入ると外の暑さと同じぐらい熱気でつつまれている。演奏家のプロフィールをみるとメンバーは男性11人で関東の超一流オーケストラのブラスプレイヤーである。中学生から50代、60代の方々と幅広い客層でほぼ満席である。第1部はC・ヘイゼルの『三匹の猫』の演奏曲で始まる。金管アンサンブルと打楽器とピアノを加えた演奏は聴いていて素晴らしく、さすが超一流のブラスプレイヤーのコンサートだと思った。続いて~サトシの部屋~では司会者のトークを交えながら、ピアノ・トランペット・トロンボーンの演奏と会場内に響きわたるテノールの歌声で会場内の雰囲気はとても和やかになる。そして12人目のメンバーでもある作曲家の和田薫氏による新作『三猿奇譚』という演奏曲はミザル・キカザル・イワザルの3つキャラクターからなる演奏曲で厳粛なイメージ、不思議な物語風、迫力とスピード感のある曲で構成されていて第1部は終わる。15分の休憩を挟み、お洒落な衣装に着替えて第2部が始まる。演奏曲は、C・ヘイゼルの『もう一匹の猫』、P・I・チャイコフスキーのバレエ『白鳥の湖』より、I・F・ストラヴィンスキーのバレエ『火の鳥』より、の3演奏曲で、なぎさブラスゾリステンのスペシャル、バージョンである。今回のプログラムは“猫”・“白鳥”・“鳥”と動物に因んだ構成になっている。オーケストラで聴く演奏とは違った歯切れが良く、そして繊細な感じの演奏曲だと思った。2曲のアンコール演奏とテノールの歌声が会場内に響きわたり年に一度、逗子でしか聴く事のできないコンサートは演奏者の清々しい笑顔で幕を閉じた。また来年、お会いできることを楽しみにしています。 

ボランティアライター 佐々木 一弘

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汗ばむ夏の日。文化プラザホールの夕べの演奏会。開場前からホールには、多種多様な市民オーディエンスが集まって、本公演の溢れるばかりの活況を呈していた。ゾリステンに憧れる若い吹奏楽器演奏者と密かに見え隠れしていた知名度の高い老練な音楽家の姿。それは、当公演のハイ・グレードを示唆する趣。私の湘南逗子・夏の三大風物詩。地方を先駆ける「花火大会」と「ハーフマイルビーチの海開き」、そして逗子文化プラザホール開館時に結成された金管楽器・打楽器有数演奏家集団「ゾリステン」の生誕地ホールでの定期公演会。ホールは、満席。場内は、逗子の納涼大会を彷彿させるが如くに明るく楽しいサマフェスの様相。公演の第一部。黒を基調としたフォーマル衣装が恰好良い。演奏者それぞれの十二分なキャリアによる円熟のアンサンブル。プログラムは、「金管楽器のスタンダード楽曲」で始まる。次に恒例「サトシの部屋」に突入。トロンボーン奏者・倉田氏のカンツォーネ。声楽披露に聴衆は、絶句しながらも聴き惚れた。秀でた一芸なんてものでない。多才な音楽プロ集団の「ゾリステン」。第一部最後は、12人目のメンバー・和田薫氏の新作『三猿寄譚』の初演奏。作品は、高い完成度と演奏に作曲家自らの詳細な解説が加わり、聴衆が「贅の極み」を感じる新作初公開の舞台に変容した。皆の想いは、「参加できて良かった」に違いない。休憩を経て第二部。お色直し「アロハ」のカジュアル衣装のゾリステン。池上氏の秀でたトークが、アンサンブル楽曲に調和したので馴染み深いバレエ曲は、聴衆のハートをもカジュアルな安らぎの心地よさの共有に導く。更なるバレエ曲堪能後に待っていました。今年も「ゾリステン公演会」の恒例「嬉しい破天荒」。プログラム誌面に記載のないアンコール後の第三部は、時を経て更なる熟練キャリア・スパイスが入った金管楽器奏者と卓越した打楽器奏者の「ゾリステンのワンダー・ランド」。多彩で次元の高いサウンドに私は、彼等がブラスバンドであることを忘れてしまうほど。演奏会の終局は、『Bird land』。ブラス楽曲特有のサウンドでジャズ風味たっぷりのリズムとビートに触れた私は、本公演の本質に戻り、呼吸を取り戻して家路に着いた。「次回も参加したい」の甘く切ない余韻を胸に秘めながら。           

ボランティアライター 長坂 祐司

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7月3日は、梅雨の合間にやってきた猛暑日。楽しみにしていたなぎさブラスゾリステンコンサート第13回だ。会場のなぎさホールは、月曜日にもかかわらず、一年ぶりの再会を楽しみにして集まったファンの熱気につつまれていた。観客の年齢層は、お年寄りからブラスバンドクラブの中学生、サラリーマンや主婦に至るまで幅広い。最初の演奏は、ヘイゼル作曲の『三匹の猫』。3部構成で、ヘイゼルの飼い猫たちをモデルにした金管とパーカッションのジャズ調の曲だ。猫を直接モデルにした曲は、ミュージカルCatsしか知らなかったが、マンハッタンのジャズバーで聴きたくなるような味のある演奏だ。サトシの部屋では、竹島悟史の軽快なピアノ伴奏のもと、服部タカヤのトランペットと倉田ヒロシのトロンボーンが披露された。服部氏のトランペットは音に底力を感じさせていた。倉田氏は、トロンボーンだけでなくテノール歌手(芸人?)としての才能も見せつけた。続いて、和田薫氏の自身生誕55年記念およびに日光東照宮創建400年記念として、作曲された新作『三猿奇譚』。今度は、ネコではなく猿の出番だ。和風現代曲と言える。もう一度ゆっくり聴き直して味わってみたい。後半のバレエ曲2つ、『白鳥の湖』と『火の鳥』はあまりにも有名で、オーケストラでは何度か聴いたことはあるが、金管+パーカッションの演奏を聴くのは初めて。フルオーケストラ並みの大迫力に圧倒された。普段使っていない音楽脳が刺激された気分だ。司会進行を務める池上氏もユーモアたっぷりで、聴く人を飽きさせない。個性的なメンバー11名の才能、キャラクターを紹介する。11名のメンバーは、単なる楽器の演奏者と言うべきではなく、音楽家なのだ。聴いている人がどう感じているかという事をよく理解してくれているに違いない。このコンサートの素晴らしいところは、選曲と全体の構成プロデュースである。また何よりも、次に何をやらかしてくれるのだろうかという期待感を、常に聴衆に抱かせてくれる事である。そのワクワク感がたまらない。これが人気の理由でもあるだろう。おまけのアンコールは、サルト-リの『Time to say goodbye』とザヴィヌルの『Bird land』 の2曲だ。『Time to say goodbye』は大変有名で好きな曲だ。明るくそれでいて優しい哀愁の漂う曲だ。逗子に住んで15年になるが、最近までなぎさブラスゾリステンのことを知らずに随分損した気がする。これは一年に一度の逗子特別イベントだ。もっと頻繁にやってもらいたいところだが、贅沢は言えない。来年のコンサートを楽しみに待ちながら、金管楽団の演奏を幅広く聴きこんでみようと思う。                                    

ボランティアライター 福岡 伸行

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なぎさブラスの公演は今回で13回、これだけ長く続くその魅力は何だろうと期待を胸にホールの扉を開く。会場は小学生から中高生そしてシニアまで幅広い世代の観客でいっぱい。開演前のステージには打楽器が並べられ、奥からトランペットの音出しが聞こえてくるとさらに期待が増す。照明が落ち、奏者が楽器を手に現れると一斉に拍手が上がる様子に観客の期待と歓迎を感じた。今回はヘイゼルの『三匹の猫』、チャイコフスキー『白鳥の湖』、ストラヴィンスキーの『火の鳥』など動物にちなんだ楽曲が演奏された。美しく輝く金管楽器の生み出す音色はシャープでありながらも柔らか。それを奏でる技法は巧みで繊細。数種類の打楽器をひとりで操り演奏する様やトランペットのピストンを細かに動かす指を見ているうちに、その妙技に瞬きを忘れるほど魅了させた。聴衆者にも緊張感が湧くのだろうか。一曲一曲が終わるたびに会場全体を包む鳴り止まない拍手には、安堵感と称賛が満ちているようだった。いっときの緊張感は、司会進行役を務めるトロンボーン奏者池上氏のユーモアあふれるトークですっかり和み、演奏者と客席の間の距離感がなくなる。この瞬間、なぎさホールが彼らの“ホーム”であると実感する。超一流のプレイヤーに対しておこがましい限りだが、遠方にいた家族が一年ぶりに帰ってきたように感じてしまう。身近に感じられるトッププレイヤーの奏でる音楽に、ここに集まった子どもたち、若者そして大人は無限の期待を抱いて止まないことだろう。そしてまた来年、ここに足を運ぶことだろう。

ボランティアライター 増岡 貴子

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