イベントレポート 「TSUKEMEN CONCERT the BEST ~ Road to 15th Anniversary ~」2023年3月11日(土)開催

ホール主催の催しの感想や雰囲気をみなさまに発信する活動をしている“情報発信ボランティアライター”の方によるレポートをお届けいたします

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 舞台に、3人の男性が登場した。Wヴァイオリン、ピアノの3人組ユニット。ユニットの名前は「TSUKEMEN」。名付けたのは、シンガーソングライターのさだまさし氏。「お前らは、イケメンまではいかないからツケメンぐらいだな」と言ったことによるそうだ(メンバーの一人TAIRIKは、さだまさし氏の長男)。
 ホールで実際にみる「TSUKEMEN」のメンバーは、「あーイケメンじゃないか!」と思った。客席の照明が落ちると、演奏が始まる。番組のスタートは『チャルダーシュ』。切れのいいヴァイオリンの音の響きに合わせてダイナミックにピアノが躍動するサウンドだ。自分の身体が心地よくサウンドに合わせてスイングすると思ったら、演奏曲は『Take five for Elise』だ。ジャズとクラシックが化学反応を起こしたような素敵な曲想だ。次は懐かしい曲たちが時空を飛び超えて聴こえて来るTSUKEシネマ(映画音楽)のメドレーだ。
 トイレ休憩の7分間、さだまさし氏のような、軽快なトークで会場を盛り上げてくれる。時間があれば、もっと彼らのトークを聴いていたい気持ちが募った。
 観客はホールに戻り、演奏が再開される。クラシック音楽で演奏が長時間かかる名曲『くるみ割り人形』と『ロミオとジュリエット』の2曲をコンパクトにまとめ上げ、心地よい満足感を与えてくれた。
 終演のトークで「本日は東日本大震災から12年目(本日TSUKEMENが演奏している最中と同じ時間帯の時”2011年3月11日14時46分発生”に起きた)、私たちは、この災害を忘れない」と語った。
 最後に彼らは「世界的なアーティストになり、また逗子に来たい」と力強く約束してくれた。終演して、彼らが舞台を去って行くとき、客席は全員立ち上がり、スタンディングオベーションで感動をあらわした。
 本コンサートは、きっと東日本大震災被災者へのエールや鎮魂になったことだろう。

ボランティアライター 海原弘之

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