当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。
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たった一本のヴァイオリンと一台のピアノから、実に豊かで広々とした世界が表現されていた。本日の公演はお子様もOK、出入りも自由とあって、初めてのクラシック体験であろうお客様がたくさんおり、とても賑やかである。11:00天満氏、ピアノ・酒井氏の登場と共に1曲目を演奏、一言挨拶をとその瞬間「キャー」と赤ちゃんの大きな声が…。「元気ねえ」と微笑む天満氏。その朗らかさと気さくなおしゃべりに、クラシック経験は小さな皆様と変わらない程度の筆者も緊張がほぐれた。2曲目は『スワニー河』。行ったこともないのに、懐かしさが込み上げてくるのは何故だろうか。続けて、誰でも耳にしたことがあるような親しみ深い曲を一糸乱れず演奏していくお二人。中盤に差し掛かるとぐずり出す子、会場内のお散歩を楽しむ子が増えていくのだが「いいのよ」と語りかけるように愛情溢れる音色を届けてくれる。そして、生命の尊さを訴えかけるような力強い『ジュピター』で45分間の幕を閉じた。
ヴァイオリンの音はマイクを通さずにもホールの最後尾まで響きわたるということを、282歳のストラディバリウスに今更ながら教えられた未熟者のクラシック体験、新しい世界への扉を開いてくれた。
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