イベントレポート 「逗子トモイクフェスティバル2026 『逗子ライブインクルーシブ2026』」2026年3月22日(日)開催

ホール主催の催しの感想や雰囲気をみなさまに発信する活動をしている“情報発信ボランティアライター”の方によるレポートをお届けいたします。

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 『逗子トモイクフェスティバル2026』が2 日間にわたって開催され、2 日目になぎさホールで行われた音楽イベント『逗子ライブインクルーシブ2026』を訪れた。スタッフさんたちが着ている紫色のTシャツには大きく黄色い文字で【LIVE INCLUSIVE】のロゴがデザインされている。補色の組み合わせが寄り添うようでニクい!
 大入りの観客が開演を待つステージには、いろいろな楽器がセッティングされている。やがてバンドのメン
バーが音出しをはじめた。
 司会はラジオパーソナリティのMITSUMIさん。その横には手話通訳のケーマトーマのお二人。ディズニーメドレーでスタートしたライブは、ダイレクトに鼓膜を刺激してきた。麻生かほ里さん、伊東えりさん、小此木麻里さん、プリンセスが3人で歌うと、それぞれの個性がよりいっそう光って聴こえる。
 宅間善之さんの奏でるヴィブラフォンは金属とは思えないまろやかな音だった。マレットを右手にも左手にも2 本ずつ持って演奏しながら、ピアノを弾くデビッド・マシューズさんに視線を向ける、その“チラッチラッ”が恰好いい。
 三浦剛さん、難聴うさぎさんによる手話のコーナーでは、手のひらの向きが変わるだけで「ありがとう」の意味にもなれば「やめて」の意味にもなること、また、手話にも方言や若者言葉があることを知る。新しい言葉が出てくれば新しい手話もできる、考えたこともなかった。《アンパンマンのマーチ》を手話で実践。両手をグーにしてほっぺたにくっつけるとアンパンマンだ。歌に合わせてみんなが同じ動きをする。LED字幕装置にでる歌詞を追いながら、「いい歌だなぁ」と思っていると、戸田恵子さんの「アンパーンチ!」が力強く飛んできた。
 ジャンルはさまざまだったが、音楽でアーティスト同士がつながり、多様性が具体化されたようなステージだった。観客の手拍子も思い思いで自由、その先には同じ音楽がある。
 終演後に介助犬とすれ違った。実際、ほかのコンサートではまず見かけないなと思う。そしてまた考える。INCLUSIVE って何だろう?...2 年前の『逗子ライブインクルーシブ2024』で麻生かほ里さんが歌った《Part of your world》に感動してから、あの曲が流れてくると、ふっとinclusively になる。“共に”もいろいろ、真横でなくてもいい、いつもでなくてもいい、自分にちょうど良い距離の包摂さを探ってみたい。
 今年もまた『LIVE INCLUSIVE』に考えるきっかけをもらった。

ボランティアライター 深谷香