★イベントレポート「Piano&Voice 2016 at 逗子 国府弘子with露崎春女 クリスマススペシャルバージョン」2016年12月25日(日)開催

レポート

 

 

 

 

 

 

 

 

当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。

 

ジャズピアニスト国府弘子さんのXmasコンサート。R&Bの“歌姫”露崎春女さんを迎え“ピアノ一丁、声ひとつ”で聖夜を彩るステージとなった。第一部。国府さんが「メリークリスマス」の一声で、自作《You Tune My Heart》をしっとり演奏。続いて真っ赤なドレスに白いファーをまとった露崎さんが颯爽と登場し、《そりすべり》を英語で軽やかに歌い上げる。スキャットが耳に心地よい。ここから、露崎さんのジャンルを超えた圧巻の歌唱が展開される。《アヴェ・マリア》をマイク無しの生歌で歌い上げ、キャロル・キングの《I Feel the Earth Move》をソウルアレンジで熱唱し、エルヴィスの《好きにならずにいられない》をゴスペル調に高らかに叫ぶ。黒子に徹して支える国府さんのピアノの表現力が、また凄い。合間に挟む「国府姉さん」「妹よ」の掛け合いも楽しい。第二部もヴァラエティに富んだ構成。ジャクソン5の《ABC》を露崎さんが“一人多重録音”したコーラスをバックに歌い、観客が手拍子で参加するという遊び心があれば、国府さんが集大成ともいえる自作《スターランド》を、静かに力強く奏で上げる感動的なシーンもあり。観客からビートルズのリクエストを募り、即興で歌と演奏をするという趣向も楽しい。ラストはチック・コリアの《スペイン》を英語の歌入りで。クラシックの出だしからジャズへ急変するこの作品は、ピアノ、歌唱の魅せ所満載で、大盛り上がりのフィナーレに。アンコールはマライアの《All I Want for Christmas is You》でもう一度「メリークリスマス!」。

ボランティアライター 三浦俊哉