★イベントレポート「栗コーダーカルテット ふぁみりーコンサート」2018年6月24日(日)開催

青栁様浅野様佐々木様

 

 

 

 

 

 

 

 

当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。

 NHK Eテレの子ども向け番組『ピタゴラスイッチ』でお馴染みの栗コーダーカルテット。今回はシンガーソングライターでギタリストの安宅浩司氏を加えてのファミリーコンサートとあって、親子連れでいっぱいかと思いきや、意外にも幅広い年齢層の観客が集まっている。ベビーカーに乗っている子、元気に走り回る幼稚園児や小学生、その親御さん、そして高齢の方まで。会場は満席。

 14時開演。オリジナル曲と既成曲をアレンジしたカバー曲が、リコーダーと様々な楽器―ピアニカ、パーカッション、テューバ、口琴、ギター、ウクレレ―などとのコラボレーションによって、次々と演奏されていく。

 1曲目の《静かに静かに!》は、全員がこのバンドのメインとなるリコーダーを担当し、素朴で澄んだ音色を、場内に響かせた。「リコーダーってこんなにきれいな音なんだ」と感嘆。オリジナル曲の中で、リコーダーと他の楽器のコラボレーションが絶妙だったのは、《遠くの友達》。楽器の組み合わせが、楽曲をより魅力あるものとし、タイトル通り、遠くにいる友達を思うような切なさと純粋さにあふれた旋律が胸にジンときた。

 いろいろなジャンルの有名曲のアレンジも楽しかった。《帝国のマーチ「ダース・ベイダーのテーマ」》はのんびりとユーモラスに、《鉄腕アトム》はウクレレの魅力をいかし、《ショパンのエチュード「蝶々」》は、親しみやすい曲に変身していた。

 いよいよ《小組曲「ピタゴラスイッチ」》(全7曲)。どの曲からも好奇心をくすぐるような不思議なメロディが繰り出される。それが子どもたちに愛される理由かもしれない。また、《勘違い》で、クルムホルン、口琴など、変わった音を出す楽器が鳴り出すと、子どもたちは興味津々。彼らは、いつも普通とは違う何かに素早く反応する。

 オリジナル曲の中には、CMや映画に提供した作品もあったが、バンドの個性を保ちながら、曲のコンセプトをしっかりと感じさせるメロディ作りは見事。またカバー曲はアイディア満載だった。

 シンプルなメロディを演奏することによって、本来、その楽器が持っている音色の美しさを全面に出す。そして、その美しい音色を複数の楽器でコラボさせ、素朴ながら豊かで変化に富んだ曲に膨らませていく。音楽の素晴らしさの原点を感じたコンサートだった。

ボランティアライター 青栁有美

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 「リコーダー」と聞くと、小学校の音楽の時間で使った、あの縦笛を思い出す。そういう方はたくさんいらっしゃると思う。

 だがリコーダーには、ソプラノ、アルト、テナー、さらには「グレートバスリコーダー」という、大人の男性の背丈よりも大きいリコーダーまであるということを、御存じの方はどれだけいらっしゃるだろうか。

 私は・・・このコンサートに来るまで、見たことはもちろん、聞いたことも無かった。

 グレートバスリコーダー以外にも、大人の私でさえ「見たことの無い楽器」から、ギターやウクレレといったおなじみの楽器までを次から次に駆使して奏でられる音楽に、十分に楽しませてもらえたコンサートだった。

 さて、時間を少し戻して、このコンサートの開演前のことからお話させてもらおう。

 梅雨の合間のよく晴れた日曜の午後、『チケット完売』の札が貼られていた会場は、小さなお子さん連れのご家族で満員となっていた。

 「ふぁみりーコンサート」と銘打たれたこのコンサートは、0才児から参加することのできる、文字通り家族そろって楽しむことができるコンサートなのだ。子どものいる風景には「幸せ」、「希望」といった言葉が。音楽のある風景には、「文化」、「豊かさ」という言葉がよく似合うと思う。

 これらの言葉で表される雰囲気で満ちた開演前の会場は、とても心地の良い、温かさを感じることのできる空間だった。

 お子さんたちの「これから何が始まるんだろう」という期待感と、「子どもと一緒に音楽を楽しみたい」という親御さん達の期待感が入りまじった、心地よい緊張感がクライマックスになったところでいよいよ開演。

 「小さいお子さんは騒いでもOK」と言われていても、実際にそうするお子さんは皆無と言ってよかった。

 身体全体でリズムを取るお子さんや、お父さんの膝の上で、お父さんと一緒に手を叩くお子さんの姿があちこちで見られた。

  そう、大人も子どもも全員一つになって、栗コーダーカルテットの皆さんが届けてくれる、様々な楽器を使っての楽しい音楽。その世界を見つめ、その音色を楽しんでいたのだ。

  このレポートの最後をしめる言葉として、アンコールの曲の演奏が終了した後、会場から出るところだった3歳くらいのお嬢さんが語っていた言葉をお伝えしたい。この言葉は、この日、この会場に集まった大人と子ども、全ての人の気持ちを代表する言葉だったと思う。「あ~おもしろかった」。

ボランティアライター 浅野弘之

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 抱っこをされた赤ちゃん、立ったり座ったり回ったりと元気一杯なお子さま達、パパ、ママ、おじいちゃま、おばあちゃま、と実に多様な顔ぶれにぎっしりと埋め尽くされた会場は、今か今かと落ち着かない雰囲気。

 さあ定刻の合図、そのざわざわ感が一斉に割れんばかりの拍手に変わり、4人を迎えます。にこやかな表情でメンバーが登場し、リコーダーのみの曲で穏やかにスタート。

 ≪マヨネーズ第二番≫では小さなキューピーさんがくるくると踊る様子が、≪オリオンビール≫では暑くて、蒸していて、そんな昼間からビールを空けている風景が。彼らの演奏は何となくこんな感じかな、と思い浮かべてしまう曲ばかり。リコーダー以外にもウクレレ、ギター、打楽器、サックス、チューバ等を加えて、たった4人でとは思えない程、色々な場面を思い起こさせてくれます。

 そして、あの≪ジョーズ≫も≪ダース・ベイダー≫も栗コーダーの手に掛かると、思わずクスッと笑いが漏れてしまう作品に。

 休憩の後は、みんなもよく知っている≪ピタゴラスイッチ≫のあの曲から。初めて見る不思議な音色の楽器も登場し、ゆるくて、何だかいい感じで、でも確実に楽しい曲が続いて行きます。≪ほぼ日の学校のテーマ≫を聞いたときには、「こんな音楽が流れているような学校があったらいいのにな。」と思ってしまった。

 合間のお話もユーモアたっぷり、笑いを誘われながら、会場もどんどん楽しくなって、最前列には踊り出すお友達も。そんな小さなお客様を笑顔で見ているメンバーの方々がとても印象的でした。演奏後にはサイン会もあり、ファンへの温かいサービスに、皆さん目尻を下げて、幸せたっぷりの笑顔に。

 ゆるーい感じで、肩の力が抜けていくけど、演奏が終わってみると何だか前向きな気持ちになっていた。今回は6年振りの逗子での公演、また再会出来たらいいな。

ボランティアライター 佐々木一弘