★イベントレポート「若手演奏家シリーズ#3 ヴィオラ・リサイタル」2016年10月1日(土)開催

レポート

 

 

 

 

 

 

 

 

当ホールの情報発信ボランティアによるレポートです。イベントの雰囲気や感想を発信する活動をしています。

暑い夏が嵐と共に過ぎ去った逗子文化プラザさざなみホール。美間拓海(ミマタクミ)のヴィオラ・リサイタルが始まる。音色は、小川の流れの如く繊細で変幻自在に織り成した。バッハ・無伴奏チェロ組曲の独奏は、会場に荘厳な雰囲気を与えた。彼の演奏には “ノイズ”がなかった。聴衆を心豊かにした。休憩をはさんだ後は「ヴィオラが歌うシャンソンをお楽しみください。」とエリック・サティのJe te veux。軽やかで明るい演奏から始まる。若手演奏家がマエストロに成長していくキャリアって何だろう?誰しも “駆け出し時期”はある。ヴィオラ美間拓海、ピアノ里見有香、作曲家大橋征人の舞台コンビネーションは絶妙である。美間の聴衆の緊張をほぐす笑顔も豊富である。美間は、若手演奏家とは言い難い領域に達していると思えたのである。近い未来彼が大きく活躍する素質の持ち主に感じられたのは、私だけであろうか?お洒落で素敵な午後であった。 

ボランティアレポーター 長坂 祐司