登壇者トーク:テーマセッション3               「現在のホールについて」

登壇者トーク:テーマセッション3「現在のホールについて」

逗子市市民協働部 文化スポーツ課 坂本課長

 

テーマセッション3:坂本課長

 

私は2025年4月に着任したばかりで、 まだ学びの最中ですが、まずは条例と計画を正しく理解し、逗子の文化的背景を尊重して動くことを心がけています。基本理念「文化と自然がつむぐ活力のあるまち」を現場で体感するたび、市民との距離の近さがこのまちの強みだと実感します。直近の仕事では、市制70周年の記念式典や「逗子市歌」の再録でホールを利用する機会がありましたが、ホールに響くプロの歌声はとても心に残りました。

逗子市文化祭や逗子アートフェスティバルなど、市民主体の催しも多く、行政は使いやすい施設の整備と後方支援に徹するべきだと感じています。老朽化した施設の対応は最重要であり、利用する皆さまが「来てよかった」と思っていただけるよう、維持管理をタイムリーに進めていきます。

指定管理者に任せきりではなく、①身近で使いやすい実践の場 ②有機的ネットワークの結節点 ③常に開かれた社会参加の場 ④地域の交流拠点という役割を、行政と運営側が一体で担保していく、それが私の役目だと思っています。

 

逗子文化プラザホール前館長 遠山浩司

 

テーマセッション3:遠山前館長

 

オープン時の思いと、そこから連なる“いま”をお話しします。私たちが大切にしてきたのは、計画の柱を市民の実践に落とし込むこと。例えば、県立逗子葉山高校の探究学習では、出張講座で「公演のつくり方」をワークショップで学び、翌週はホールで音響・照明の実地オペレーションに挑戦。公演ではプレ講座やアフタートーク、バックステージツアーを常態化し「観る」から「学ぶ・関わる」へと体験を拡張してきました。市民が企画しホールが伴走する事業も定着しました。パフォーマンス/ミュージックフェスタ、市民講座からの自主公演化、絵本作家による子ども向け制作ワークショップからギャラリー展示→図書館読み聞かせへつなぐ“循環”も生まれています。市内の音楽人が結集する公演や、N響メンバーを含む地域の力が活きる舞台も逗子ならでは。さらに、体験・参加型のワークショップ、学校・園への年間26回のアウトリーチ、車いすファッションショーのような社会包摂的な企画も市民主導で継続中です。コロナや予算ゼロの局面でも「ピンチはチャンス」の市民力で、完校した県立逗子高校を活用するなど自らつくる発想が根づいています。小学校併設の複合施設という設計は、全国でも稀有な強みで、猛暑時にはホールの空間を子どもたちの学び・表現の場として開き、ここだからこそ生まれる子どもたちの文化創造体験を大事に運営してきました。20年のレガシーは、いまも更新中。「地域の文化を市民の手で拓く」という原点を、これからも現場で具体化していきます。

 

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